心筋梗塞の勉強会に行ってきた!(カトレアの会)***⑪

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先日の7/13(水)に第一病院で「心筋梗塞の話」という事で、寺内靖順(てらうち やすのぶ)先生が救急で運ばれてくる患者さんの疾患などについて話をされました

ぼくはちょうど来月に心臓リハビリテーション研修も控えているので、循環器疾患に関わるという事で喜んで参加させていただきました

先生の発表は40分という短い講義でしたが、これを伝えたい、という意図がはっきりと分かる熱い講義でした

 

ぼくはこういう先生大好きです

写真 2017-07-15 15 29 40

 

カトレアの会は月に1回ありますが、ぼくの様に第一病院のスタッフでなくても受講可能

 

コチラから申し込み可能ですよ

社会医療法人真泉会 今治第一病院|カトレア会

 

 

今回もぼくの忘備録代わりに記事にしています

ぼくの思い込み・聞き違えなど多分に含まれていると思いますので、先生の意図されていた内容とは異なる事を踏まえた上でお読み下さい

 

 

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皆さんもご存知だと思いますが、心肺停止の状態から胸骨圧迫などの手当がされなかった場合の救命率は、1分経過するごとに10%近く低下します

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日本ACLS協会 様より引用

この表も分かるように、10分たったらほとんど助からない状態

 

 

しかし、心停止で倒れて周りの人が救急車を呼んで来るまで10分程度かかることが多いのが現実です

なので救急車がきて救急隊員に心肺蘇生をしてもらってからでは遅すぎ

なので、病院外での心肺停止では市民による胸骨圧迫とAED以外に救命の可能性はない、と先生は強くおっしゃられていました

 

 

実際に心停止した方の近くにいた目撃者(バイスタンダー)による心肺蘇生(応急手当)がされた場合と、されなかった場合の割合はこんな感じ

6割近くの方は心肺蘇生を受けていないですね

やっぱり躊躇(ためら)ってしまうんでしょう

ぼくもそうです

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東京消防庁 様より引用

 

 

 

でも心停止になった人を調査してみると、助かった人の多くは市民(特に医療従事者)によって心肺蘇生の手当を受けられた方

しかも心停止が起こった場所を調べてみるとその殆どが自宅

 

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日本ACLS協会 様より引用

 

自分の家族を守るためにも心肺蘇生法の講習(BLS/ICLS) を受講しましょう、と言われていました

上記が今回の講義で先生がぼくらに一番伝えたかった事なのではないかと思います

同じスライドを何回も出して強調されていました

 

 

ぼくの場合、数年前訪問リハビリで利用者さんの急変した時に適切に動けないとまずい、と思い愛大でBLSを受講しました

ただ受講はしましたが、まだまだ心肺蘇生は特別なものという意識があったんですね

今回、先生の講義を聞いてそういう場面に遭遇したら躊躇(ためらわ)ず動けそうな気がします

心肺停止してから数分経つだけでも救命率はぐっと下がったり、たとえ助かったとしても脳へ大きなダメージが残ってしまうので分(ふん)をあらそう病態なんだ、という事を肝に命じていおきます

 

 

また最近ではコンビニにもAEDが置かれる様になってきたので、自分の生活圏でもどこに行けばAEDがあるのか何となく意識しながら生活すると良さそうです

ぼくの記事を読んでくれる方には医療従事者が多いと思いますので、普段ちょっと意識するだけでもいざという時に動けると思いますよ

ちなみにコチラのサイトでは地図上でどこにAEDがあるのが表示してくれます

日本全国AEDマップ -全国のAED設置場所を地図で共有-

 

 

またAHA(アメリカ心臓協会)から出ている心肺蘇生法ガイドライン2015年に新しくなっています

以前のものとそれほど大きくは変わっていないのですが、詳しい心肺蘇生法をご覧になりたい方はBLS横浜 様が公開しているPDF資料を見ることをおススメします

 

 

こちら

心肺蘇生ガイドライン2015− 新しい救命処置 CPR/BLS/ACLS/PALS 速報

 

 

 

また今回は救急に運ばれてくる患者さんの病態という事で、心不全についても説明されました

心不全はさまざまな原因で起こため、適切な治療法を選択するのが難しですが、血圧だけで評価を行い治療する方法(クリニカルシナリオ)がある、という事で症例をからめながら紹介されていました

 

 

 

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「血圧」というのは 「心拍出量」 と 「末梢(血管)抵抗」 によって決まるので、「血圧」だけでもある程度評価・治療方針の決定ができちゃうんですね

 

 

心不全の評価では、「Forresterの分類」や「Nohriaの分類」は試験に出るので知っていたのですが、このクリニカルシナリオについてはノーマークでした(・_・;)

心臓リハビリテーション必携」にも記載されてなかったと思います

この評価は、とってもわかりやすい評価・治療方針でした

 

心リハ試験では最近のトレンドも含めて「心臓リハビリテーション必携」以外からも出題するとかかれているので要チェック

 

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循環器病の診断と治療に関するガイドラインP12 より引用

 

 

 

 

その他ぼくが勘違いして理解していた事として、「心筋梗塞」 と 「不安定狭心症」 は全然別ものと思いこんでいたのですが、プラークが潰れて完全に閉塞してしまったのが「心筋梗塞」で、わずかでも血流が保たれているのが「不安定狭心症」という事を知りました(・_・;)

b1いしまる内科クリック 様より引用

字面だけ覚えてもダメですね

 

 

 

あと印象に残った話としては、今後慢性心不全の患者さんの数は激増する、といわれた話です

55歳の健康な人がいたとしてもそのうち3人に1人は心不全を発症する」とのこと

確かに心疾患は死因の現在第2位なので多いという印象はありましたが、ここまでとは思ってはいませんでした

今後ガンガン増えちゃうんですね

ぼくは呼吸リハビリテーションの勉強の延長で心臓リハビリについて学んでいますが、このまま勉強してもいいと後押しされた感じを受けました(^^)

 

 

寺内先生、非常に分かりやすい講義をありがとうございました

プレゼン方法も聴衆が集中しやすい様に、合間合間で面白い話を挟んだりされた工夫された事は、ぼくの次のプレゼンでも是非マネさせて頂こうと思います

最後に、今回も素敵なカトレアの会を企画・運営されたスタッフの方々ありがとうございました

 

 

どこかのだれかの参考になれば嬉しいです

頑張っていきまっしょい!

 

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