COPDの患者さんにも積極的な栄養療法が適さない時期がある!(不可逆的悪液質)

はじめに

今回も2/13.14の呼吸の講習会に行った時の復習の記事です

僕というフィルターを通ったものなので、講師の先生方の趣旨とは異なりますのでご注意下さい

おかしな所もありますので、アドバイス頂けると喜びます

 

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以前にCOPDの患者さんの栄養療法の記事で、十分なエネルギーのない状態でレジスタンストレーニング(筋力増強運動)をしても筋肉量は増えるどころか、逆に減ってしまう(= 蛋白異化)という事を書いた事があります

その時は単に筋肉量を増やすには運動するだけでは不十分で十分な栄養をとらなければならない、といったニュアンスで書いていました

 

今回の講義でCOPDの患者さんにも積極的な栄養療法(人工栄養)が適さない時期がある、という事を教えてもらい、考え方を修正する事に

普段臨床で、癌のターミナルの患者さん関わる事があるので、癌の患者さんにはそういった時期があるという事は知っていました。

しかしCOPDの患者さんにもあるとは……

 

勉強不足ですね

 

ちなみにその時期のことを不可逆的悪液質(refractory cahexia:あるいは不応性悪液質)というそうです

 

 

 

悪液質(cachexia:カヘキシア)について

まずは悪液質についての復習からいってみましょう

分かりやすい文章で説明してくれているHPがあるのでそれを紹介します

それは日本緩和医療学会「終末期がん患者の輸液療法に関するガイドライン(2013年版)」の第2章の9(P46以降)に書かれています

コチラ

a

 

こちらがその抜粋ですが、

悪液質の定義は 「基礎疾患に関連して生ずる複合的代謝異常の症候群で、脂肪組織の減少の有無に関わらず、筋肉量の減少を特徴とする。  悪液質は、飢餓、加齢による筋肉減少症、うつ、吸収障害や甲状腺機能亢進症とは異なる病態であり、食欲不振、炎症反応の亢進、インスリン抵抗性、蛋白異化の亢進などの代謝異常がみられる」 

 

 

その悪液質にも病期というか区分があり

それは以下の図の様に、「前悪液質」「悪液質」そして今回の「不可逆的悪液質」になります

SAS (1)

 

ⅰ)の図12より引用改変

ちなみに上の図の「PS」はperformance statusの略です(詳しくはコチラより引用)

PS

 

僕も臨床でCOPDの末期の方、この図でいくと不可逆的悪液質の状態にあった患者さんを担当した事があるのですが、まさに癌のターミナルと同じ様な状態でした。

 

いくら人工栄養を投与しても反応を示してくれない、どちらかというと栄養を投与すること(特に輸液)が本人にとって苦痛になっているじゃないか、とさえ感じる様な事さえありました

 

 

不可逆性悪液質の患者さんのリハビリテーション

その時の僕のリハビリの内容は、本人の望まれるADL動作練習や、そのADLをより安全に行うための環境調整だったり、また苦痛が多少軽減するということでpassive-activeの四肢のROM、リラクセーションなどを主に行っていました

 

本当にこれでいいのか……、と迷いながらリハビリをしていた記憶があります

 

今回講義で、COPDの患者さんにも積極的な栄養療法が適さない時期(不可逆的悪液質)があるということを知り、ネットで調べていると 「栄養とリハビリテーション」に詳しい若林先生の記事に行き着く事ができました

 

それはコチラ

dリハビリテーション栄養・サルコペニア(筋減弱症): EPCRCのがん悪液質ガイドライン

 

 

 

 

 このエントリはCOPDではなく癌のリハビリテーションについてですが、不可逆的悪液質の状態にある患者さんに対しては維持的なリハビリでいいのではないか、と個人的な意見という形で書かれていました。

 僕はこの記載を見つけた時、正直少し安心しました

 

 

まとめ

今回の松山での呼吸の講習会では、「COPDと栄養」について私見を交え簡単にまとめると、

 

・体重が増えれば増えるほどいい言うわけではなく、内臓脂肪が多いような肥満の人はCOPDになりやすい。内臓脂肪がサイトカインを出して悪さをする。つまり除脂肪体重が増えるような体重の増え方が良さそう。

・COPDの患者さんの栄養療法は基本積極的に行うべきであるが、不可逆的悪液質の状態にある患者さんについては適さない場合がある。

 

 

読んで頂いた方の何かの参考になれば嬉しいです
 

 

 

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