高橋哲哉先生の講義を聴きに行ったよ!(第21回愛媛県理学療法士学術集会)
松山で「心臓リハビリテーション」で有名な高橋先生が講義が聴けるというので昨日行ってきました
先生の講義や書かれている本は非常に分かりやすく退屈しないので、とっても好きな先生の1人です
場所は子規記念博物館
第21回愛媛県理学療法士学術集会の特別講演として講義して頂けました。
今回もカルピスの原液並の濃い~~内容でした(^_^)
先月の呼吸の講習会で宮川先生達がおっしゃっていた内容とかぶる部分(ABCDEバンドル、POCDなど)も多く、これから大事になってくる所だと再認識する事もできました
ABCDEバンドルなどはモロ急性期なので、僕の臨床である維持期・慢性期にはあんまり関係ないかなって思っていましたが、先生の話のおかげで繋がりがある、と言う事を知る事ができました
それは僕らの臨床である維持期・慢性期で患者さんの虚弱(フレイル)を予防する事が、術前のリハビリの効果と同じく術後のPOCDなどの二次障害の予防にも繋がるのではないか、という事です
また少しづつまとめていきたいと思います
加えて、先生が思う「これからの理学療法士に何が求められるか」について話をしていただけました。
「呼吸だけ」「心臓だけ」みれるような疾患毎(ごと)のスペシャルなセラピストではなく、急性期・慢性期・維持期など各フェーズ毎にトータルでみれるセラピストが求められるという事でした
特に僕ら理学療法士が治療手段として使っている「運動」は、「心臓」 と 「呼吸」 というベースがなければ行えない訳で、どちらか一方しか分からないというのも問題ですし、「心臓」も「呼吸」もわからない状態でいきなり「神経」や「筋・関節」にいくのも違うのではないかという事でした
さらに話はすすんで「心臓」と「肺」だけでは不十分で、血液というものに着目すると電解質の調整を行う「腎臓」やグリコーゲンの貯蔵庫である「肝臓」などの臓器もみる重要性も言われていました
先生の話は和歌山県立医大の田島教授が言われている「患者さんを全身的にみる」という考え方「Whole body(ホールボディ)」にも繋がる所があり、それが本当のリスク管理となるのではないか、と思われます
終始エキサイティングな内容で自分の身体が熱くなるのを感じました
なかなかこの歳になってくると、琴線に触れるような講義を受ける事が少ないので、行って本当に良かったと思います。
復習した内容の記事はコチラ(随時更新)
・ ABCDEバンドルと維持期 (訪問看護・訪問リハビリ)
・ リスク管理、スターリングの法則、拡散障害
学術集会のプログラムはコチラ
また今回、学術集会だったので理学療法士の新人の方の研究発表も多く聴く事ができました
見方に多少の偏りはありましたが、そういうアプローチの仕方もあるのかと気づかされる事や、流行りの評価バッテリについても知る事ができました
その偏りも真面目に取り組んでいるからこそだと思います
質疑応答で、来られていた河原や四国中央の先生方の鋭い突っ込みに対して、みなさん戸惑う事なく答えられていたので感心しました
僕が新人の頃だったら、しっかり答えるのは難しかっただろうと思います
いや…今でも緊張してまともに言えなさそう(・_・;)
皆さんお疲れ様でした
プログラムも終わり、温泉でも入って帰ろうと思っていたら雨が……しかも結構な勢い
もちろん傘は持ってきていない……(・_・;)
しかも車は徒歩10分の高台の無料駐車場に停めてあります
高台まで、ずぶ濡れになりながらも久々に全力で走りました
走っていい具合に身体が解れたので家に直帰
今回の学術集会のおかげで、僕の臨床もまた少しブラッシュアップされました
この愛媛県理学療法士学術集会を企画・運営して頂いたスタッフの方々、発表して頂いた先生方、本当に有難うございました
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