呼吸の勉強会(RTXのケーススタデイ:松山市民病院)に行ってきた!

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「愛媛呼吸リハビリテーション研究会」主催の勉強会に行って来ました

今回気付くのが遅れて、締め切りを過ぎての申し込みだったのですが快く了承して頂けました

ありがとうございます

 

 

こちらが主催して頂いた研究会のHP

愛媛呼吸リハビリテーション研究会(理学療法士、作業療法士、看護師、言語聴覚士)

 

今まで何度も行かしてもらっています

 

 

会場は松山市民病院IMG_7243-0.JPG 

 

今回はケーススタディが3本と、最後に 「聴診」 と 「スクイージング」 の実技指導がありました IMG_7245.JPG 

以下、忘備録代わりに内容などを記載しています

 

しかし思い込みの強い私を通したものであるため、 私の記憶違いや勘違い等、発表された方の意図と大きく異なるということに留意して読んで頂ければ助かります

 

 

今回のケーススタディのタイトルは、①体外式人工呼吸器を用いて排痰訓練を実施した一症例(河野孝春PT.市立八幡浜総合hp)、 ②Ⅱ型呼吸不全を呈する気管支拡張症(濱田麻希子PT.愛媛医療センター)、 ③急性心筋梗塞によりOPCABを行った症例(萩森康孝PT.松山市民hp)でした

 

 

①RTXは確か7年ぐらい前、和歌山県立医大で実際に着けさせてもらった記憶があります

 

従来の人工呼吸器の様に気道内に空気を送り込むタイプではないので「鉄の肺」みたいで生理的で良さそう と第一印象はいいものでした

鉄の肺

https://www.rotary.org/myrotary/ja/news-media/news-features/man-iron-lung-discovers-rotaryより引用

 

 

しかしRTXを起動させると確かに他動的に胸郭を動かされるのですが、本体の掃除機の様な爆音とともに甲羅(キュイラスというそうです)の隙間から多量の空気漏れがあり、十分な換気量が本当に確保できているのか?と思ったりもしました

 

 

また何より装着にかなりの時間が掛かったため実用性についても疑問でした

RTX

http://www.imimed.co.jp/rental/linepage/view_rtx.htmlより引用改変

 

 

それからRTXは論文でちらっとみる程度で、実機を見ることさえありませんでした

そのため今回、初めて体験してから7年も経っているから良くなっているだろうという事で、特に興味深くケーススタディの①を聴かせていただきました

 

 

発表の中で 「排痰に対して有効な印象がある」 と言われていました

今回の研究では、様々な治療と平行して行われていたため「RTX単独の効果」 とはいいずらいものがあると思うのですが、 聴診結果 と 喀痰の性状観察 からその様に判断された様でした

 

 

ただ何故RTXなのか?と言うことをもう少し言っていただけたら嬉しかったです

 

今回の発表でRTXの適用には「在宅ALS」 もあると言われていました

ぼくが関わらせてもらっているALSの患者さんの喀痰困難事例に対しては、機械的排痰では殆どの方が「カフアシスト」 か 「パルサー」を使っています

 

気道粘膜除去装置(パルサー)説明会 からのスイム② – ちんねんの徒然なる日記

そのため排痰に関してRTXが良いのなら、排痰専門のカフアシストなどの機器と比較してどうなのか? ということに疑問がありました

そのあたりの比較検討されていたら更に面白いんですけど

ん~人工呼吸器でもありながらも排痰機能を持っているという所が大きなメリットなんでしょうね

 

 

講義中は手を上げるのが恥ずかしかったので、後からこそこそ伺ってみました(^_^;) 

 

 

 

在宅でのRTXの使用に関して以下の本に記載がありましたので紹介します

 

コチラ

 

上の本のP60に

在宅での保険診療は平成22年度の診療報酬改訂で増額された(3万円→7万円/月)ものの、レンタル料(13万円/月)をカバーするものではなく、購入するのも高価であり、機械自体もやや大きく、施行例報告例も多くはない状況です。~ 何らかの原因でNIV(非侵襲的人工換気)を使用できないときなどは適応を考えてよいでしょう

 

と記載されており、排痰については特に触れられてはいませんでした

 

 

 

とってもいい刺激を受ける事ができ、今回も演者の方々、準備をして頂いた研究会のスタッフの方々、本当に有難うございました

 

帰りに松山のあるお店に寄ろうと思っていたら みぞれが降り始めたので、すぐ帰る事に(T_T) IMG_7247.JPG 

 

【追記】2016/2/17

先日、スクイージングの宮川先生達の講義に参加した所、またRTXに触る機会がありました

和歌山で見た時よりも明らかに作動音は小さくなっており、キュイラスのフィッティングも短時間で可能となってました

フィッティングするためにRTXを作動させるような過程は以前はなかった様に思います

しかもすき間から空気が漏れている感じも少ない印象

 

これだけ音が抑えられて準備が簡単となると実用性は以前よりかなり高くなっている様に思しました

そのあたりもRTXを持ってきてくれたメーカーの方に聞いてみたのですが、和歌山のRTXの型が分からないので何ともいえませんが、5年以上経っているで改良されていると思います、との返答ありました

 

 

 

どこかの誰かの参考になれば嬉しいです

頑張っていきまっしょい!

 

 

 

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